金融企業は自社の情報バランスシートを知っているか

  • 米国の銀行関連情報ビジネスは2020年までに時価総額で米国銀行を超える可能性がある
  • あらゆる金融サービス企業は、情報資産を収益化することで長期的繁栄を享受できる

ニューヨーク--()--(ビジネスワイヤ) -- 世界的な経営コンサルティング会社のオリバー・ワイマンによれば、金融サービスの価値はバランスシートや物理的流通から情報へと急速にシフトしています。この傾向は世界中で見られますが、おそらく米国の銀行業界に最も顕著に表れています。そこでは2020年までに独立系決済ネットワーク、信用調査機関、格付け機関、取引所、データ・プロバイダーなどといった銀行関連情報事業の価値が、バランスシートをベースとした従来型事業の価値を上回るかもしれません。オリバー・ワイマンの「マネーと情報ビジネス」と題された金融サービス業界情勢2013年報告書によれば、情報資産を増やして収益化する情報活用企業になる機会がほとんどの金融サービス企業に存在しています。この機会を活用する企業は、たとえマクロ経済状況が厳しいものであっても、規制環境が不透明であっても、繁栄の道を見つけることができます。一方で、進化を続ける情報の状況がビジネスに及ぼす影響を見極められない企業は、旅行、メディア、通信、音楽業界が経験したのと同様の破壊的な変化に苦しむ可能性があります。

「『マネー』は価値のビジネス、『情報』は成長のビジネスです。マネーの価値はこれまでになく低下しているため、マネーのバランスシートで自らを定義する金融サービス企業は成長が難しいでしょう。逆に自身の持つ情報の潜在成長力で自らを定義する企業には、まったく異なる未来があります。」

銀行や保険会社は、他に類を見ない非常に価値のある情報資産の数々を引き続き支配します。オリバー・ワイマンの第16回年次報告書によれば、一旦企業がその情報資産を理解し、進化を続ける金融サービス情報の状況がどのように情報資産の収益化や毀損につながるかを理解すれば、その企業はオリバー・ワイマンが「情報バランスシート」と呼ぶものを築くことができます。

オリバー・ワイマンのパートナーで、報告書の主要な著者であるアーロン・ファインは次のように述べています。「当社は、経営者が情報資産、エクスポージャー、機会、脅威をしっかり理解するための端緒となる仕組みとして情報バランスシートのアイデアを考案しました。つまり、このアイデアは、情報の全体的全体を理解し、情報の変化がどのように収益に影響を与えるかを知り、情報への投資に優先順位をつけるための枠組みを提供します。」

報告書のその他の主な調査結果は以下の通りです。

  • 伝統的な金融サービス企業と情報企業との間の「コーペティション(協力的競争)」が今後の金融サービスにおける最もダイナミックな力の一つとなり、パートナーとなる企業の長所と短所を補完し合うものとなる可能性がある。こうしたパートナーシップは短期間に大きな戦術的収益機会を生む可能性を持つ。
  • 情報がデジタル化され手軽に入手できるようになったことから、多くの分野の顧客は、それまで一体的に提供されていたサービスの各構成部分のコストを詳しく知ることができ、消費行動がより選択的になれる機会を得る。
  • 利益に大きく影響を与える企業、競合他社、顧客の情報関連行動の変化と定義される「情報ショック」は、金利ショックやその他のマクロ経済要因と同程度に利益に影響を与える可能性がある。「情報ショック」の一例として、情報環境が進化することで顧客需要の価格感応度が高まることがある。
  • 情報利用における長期的な成功は、「当たり」の数ではなく、「外れ」の大きさに依存する。成功したいと思う企業は、重大な間違いを回避するための強力な統制を確立しなければならない。

ファインは次のように述べています。「『マネー』は価値のビジネス、『情報』は成長のビジネスです。マネーの価値はこれまでになく低下しているため、マネーのバランスシートで自らを定義する金融サービス企業は成長が難しいでしょう。逆に自身の持つ情報の潜在成長力で自らを定義する企業には、まったく異なる未来があります。」

報告書の主な図表は以下の通りです。

  • 米国の銀行と銀行関連情報ビジネスの時価総額の比較
  • 情報の隆盛
  • マネーと情報のバランスの変化
  • 情報とマネーの価値の変化が金融サービスの利益率に与える影響
  • 金融サービスのデータから見た経済
  • 消費者の預金・決済データから得られる情報機会
  • 金融サービスにおける情報機会
  • 戦略的脅威No. 1:情報企業との協力が参入障壁を減らし、競争激化への扉を開く
  • 世界の金融サービス情報企業の状況
  • 戦略的脅威No. 2:伝統的企業から情報活用企業への価値の移動(世界的通信企業)
  • 情報バランスシート(架空の企業を例にとって)
  • 情報戦術の典型
  • 情報を活用した銀行事業と保険事業―例:高度な中小企業融資と支援

オリバー・ワイマンの金融サービス業界情勢2013年報告書は、こちらからご利用いただけます:
http://www.oliverwyman.com/state-of-financial-services-2013.htm

オリバー・ワイマンについて

オリバー・ワイマンは、経営コンサルティングの世界的リーダーです。25カ国50都市以上にオフィスを構えるオリバー・ワイマンは、深い業界知識と戦略、オペレーション、リスク管理、組織改革の分野における専門的な知見を融合させています。当社の3000人のプロフェッショナルは、クライアントが最も魅力的な機会をとらえるため、ビジネスを最適化し、オペレーションとリスク・プロファイルを改善し、組織的成果を促進する手助けをします。オリバー・ワイマンは、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ(NYSE:MMC)の完全所有子会社です。詳しい情報については、www.oliverwyman.comをご覧ください。オリバー・ワイマンをツイッターでフォローしてください(@OliverWyman)。

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